坂下 朋之さん(66歳)/弘子さん(61歳) 札幌在住
「なぜ、海外で長期滞在をしようと思われたのですか?」
ご主人:「何度かパック旅行で海外にでかけたことがあったのですが、具体的にヨーロッパツアーの場合、朝ご飯を食べたらバスに乗って観光、戻ってきたら夜、飛行機に乗って別の国へというふうに毎日が慌しく、じっくり1つの都市を見る機会がなかったんです。もう、パック旅行は懲り懲り、これからは “一都市をじっくり見る旅行”、“市民生活を味わえる旅行” をしようと考えたんです。 滞在場所は何故オーストラリアかというと、ふたりとも寒い北国で生まれ育ったので、行くなら暖かさを求めて、冬の寒い時期(1月末から2月末ぐらいまで)に暖かい国へ滞在しようじゃないかということで決めたんです。」
奥様:「やっぱり、そうだわね。。あたたかいところは憧れます。
それが、何よりも幸せを感じます。日本との時差が1時間というのも魅力の1つです。そうそう日本で着たら恥かしいお洋服も着て楽しめますね。今年はこの素晴らしい眺めでしょう。本当に幸せを感じています。。」
「海外で長期滞在をしようと思われたのは、いつ頃からでしょうか?」
ご主人: 「そうですね、そういったスタイルの旅行は、10年前ぐらいからかなあ。現役の後半ぐらいからだったと思います。大きなきっかけとなったのが、アメリカに留学している息子の卒業式に出席するのに5日ほどの予定で渡米(ミネアポリス)しました。卒業式が終わったあとに自分達でレンタカーをかりてグランドキャニオン、サンフランシスコなどの観光地を巡る旅行をやったんですよ。。そしたら、なかなかいいんですよ、これがね。。。夕方になったら “さあ、どこか泊まるか!” っ言って薄汚いモーテールに泊まる。そんな経験したんです。 “ああやっぱり、ひとつの国に何日も滞在するほうが、気楽でいいなあ。” と思いました。それでアメリカ旅行は2回やったんですよ。団体旅行でなく、私たち二人の旅行ですから、いろいろなミスもありましたし、恥じもかきましたけど、それでもこういうスタイルの旅行のほうが楽しいですよ。」
「2000年頃からハワイで長期滞在されていたことがあるとお聞きしましたが、滞在先をゴールドコーストに変えたのは何故でしょうか?」
奥様:「食べる物が駄目だったんですよ。アメリカでは外食となると、ほとんどがマクドナルドや油ものばかりで、食べるものがなくてね。。たまたまケアンズに旅行で訪れた時、海外にしては食べ物がわりかし口にあったんです。それで、“じゃあ、次はゴールドコーストに行ってみましょうか!”と来たのですが、やっぱり食べ物が口にあいました。」
ご主人:「物価がハワイと比べて安いですね。アルコール類は変わりがないですが、食べ物一般はオーストラリアのほうが安いです。やっぱり豪ドルと米ドルの違いというのは大きいですよ。」
奥様:「食べることは毎日のことですからね。」
ご主人:「それから何回も来てわかったのですが、犯罪発生率、危険度がこちらのほうが断じていいです。ホノルルなんかは歩いていても、なんとなく薄気味悪い場所がありますしね、ゴールドコーストなら安心していられるかなあ。。」
「“海外でロングステイしたい”というと、どちらかが躊躇されて、長期滞在を諦める方も多いようですが、坂下様の場合、お二人とも同じお気持ちなのでよかったですね。」
ご主人:「いや、僕は本当はイヤだったんですよ(笑い)」
奥様:「そうなんですよ。“私は珍しいものを食べてみたい!見てみたい!”というタイプですから、主人は、最初は私に引きずられて来たという感じかしら。」
「初めてのゴールドコーストロングステイの時には準備をしっかりして来られたのですか?」
ご主人:「そうですね。とりあえず行ってみようか!という感じでした。インターネット(アコモネットのホームページ)を見て体験談を読んだり、ガイドブックを読んだりしましたし、失敗したら失敗したでいいと思っていましたよ。(笑い)」
「前回、今回とコンドミニアムに滞在されていますが、ホテルと比べてコンドミニアムのどういうところが良いと思いますか?」
奥様:「実は、最初にゴールドコーストに滞在した時はホテルだったんですけどホテルは窓を開けられないんですよ。私達はエアコンに慣れていないものですから、とても寒くて辛い思いをしたんですよ。それで、前回はサーファーズデルレイ、今回はペニンシュラとコンドミニアム滞在にしたんです。コンドミニアムの最大の魅力は自分達でお食事を作れること、ホテルより家にいる感覚で過ごせることかしら。ホテルだと毎朝、お掃除が入って落ち着かないでしょう。。そんなに毎日お部屋が汚れるわけではないですしね。毎日入らないほうが寛げるわ。それに今回の滞在では、この素晴らしいバルコニーで食事ができるのが最高です。風が強くないときは殆どここで食事をとっています」
ご主人:「ホテルのレストランで食べてもあまり美味しくないしね。コンドミニアムだったら、ちょっとしたものを買いこんだり、キッチンで料理を作ったりして、誰の気兼ねもなく部屋でゆっくりと食べて、ビールを飲んだりすることができるから落ち着くんですよね。コンドミニアムの良さって、それが一番でしょうね。ビジネスで2、3日ぐらい来て滞在してだったらホテルでも良いと思いますよ。妻も日本でやっているように家事労働ができるからいいんですよ。それがなかったらお土産屋さんめぐりで終わってしまいますからね。」
「毎日どのように過ごされていますか?」
ご主人:「何もしてないや〜(笑)。いやいや毎朝海岸を散歩して、それからサーフサイドバスに乗ってでかけたりしています。昨日も実は市バスでバーリーヘッズに行ってきたんですよ。ナショナルパークを散歩した後に、眺めの良いレストランで食事をしました。今回の滞在中にバスを利用して行ったところは、サンクチュアリーコーブ、ブロードビーチ、パシフィックフェア。。。結構、行きました。パッパッと見て歩いてから、レストランで昼食とったり、ビールを飲んだりして帰る。以外と一日つぶれるんです。」
奥様: 「毎朝、主人とのんびりと散歩をするんです。。。そのプルメリアは散歩の途中で拾ったので、素敵だからそこに飾ってあるのよ。。お部屋に戻ったらまずシャワーを浴びて朝食はバルコニー。。それから日本から持ってきたウオークマンをつけて花架拳(かかけん)の練習をするんですよ。お昼は外食あるいはお部屋で食べたりします。午後はコーヒータイムでお気に入りのカフェに飲みに行くんです。その後は、夕食のお買い物かしら。夕方、プールで泳ぐこともあります。その日によっては夕食はどこか食べに出かけたりしますね。」
取材人:「花架拳とはどういうものなのでしょうか?」
奥様:「中国の宮廷で女性の方が自分の身を守る為の武術だったんです。でも、あまりにも優雅な舞いだったので、しばらく外にださないでいたんですよ。日本ではまだまだ知名度が低いんですけど、大会なんかも開催されているんです。」
ご主人:「前回、日本からウクレレを持ってきて練習したんですけど今年はちょっと手をいためたので持ってきてないんです。本当は僕はゴルフやりたいんですけど、相方もいないし、諦めてます。まあ、札幌にいてもこの時期はゴルフはできないですから。。その代り、今回はパソコンを持ってきたのでインターネットでニュースを見たり、メールをしたりしています。そうそう、100円ショップでマージャンのソフトを買ってそれをパソコンに入れて持ってきているから結構それで時間つぶせるんですよ。(笑)」
「毎日のお食事はどうされていますか?」
奥様:「今回、少しだけ日本食を持ち込みましたが、普通のスーパーに、じゃがいも、玉ねぎ、とうもろこし、お米、塩なんかも売ってますし、だから煮っころがしを作ったり、おしんこをつけたりと日本とあまり変わらない食生活ですよ。」
ご主人:「どうしてもという時は日本食材店もあるし、日本食レストランもあるので、食生活で困ったことはありません。魚貝類は日本より種類が少なく、値段が高いけど、イカ、エビ、イイダコ、サーモン等もありますよ。ハム、ベーコン、ソーセージ、チーズ、肉類はこちらのほうが安いですね。肉なんかはポーク、ビーフ、ラム、鶏を英語で読めれば不自由なく購入できます。現地で購入できる食材で何を作って食べるかは、奥さんの努力次第、腕次第じゃないですかね。」
「言葉(英語)の面で困ったことはありますか?」
奥様:「主人が片言だけ話せるから助かってますけど、全然わからなかったら、やっぱり困ると思いますね。でもね、実は私ひとりでスーパーに行っても全然困ったことないんですよ。ジェスチャーでちゃんと買い物して帰ってこれるんですよ。こちらの接客のほうが楽しく感じるわね。言葉がわからなくても聞いてくれてるんだなあという温かさを感じるわ。」
ご主人:「最初はツアーに申し込むのにも日本の旅行会社に行っていましたが、今は電子辞書を持ち歩いて、わからない単語があったら調べて町のインフォメーションセンターでいろいろな情報を収集しています。英語が話せるというよりお互いを理解する力があるかないかが重要じゃないかと思いますよ。
「医療関係はどうでしょうか?」
ご主人:「これは、心配ですね。海外旅行障害保険はもちろんかけてきましたよ。特に万が一病気やケガをしたとき保険のカバーを高めにしました。」
奥様:「でも、日本語が通じる医療センターも近くにありますし、その点は安心ですね。」
「寂しさを感じたり、退屈だなあと思ったことはありますか?」
ご主人:「退屈さや寂しさを感じたことはありませんね。テレビは言葉が理解できなくてもスポーツ番組は世界共通。ゴルフの米ツァー、ヨーロピアンツアーは日本と同じタイミングで視聴できるし、この国独特のゲーム、クリケット、ラグビー、Footy、サッカーなど、逆に日本より多種多様のスポーツを観戦ができます(コンドミニアムにケーブルテレビが入っている場合)。一ヶ月で足りると思ってた文庫本をかなりのペースで読んでしまい、“しまった!”と思いましたが今回パソコンと一緒に日本製の「Ipod」に約500曲の好みの曲を入れてきたので、かなり役立っていますよ。」
奥様:「寂しさや退屈なんて全然感じないわ。日本を発つ時に買った雑誌や単行本を読んだり、毎週、読まないで採っておいた新聞の日曜版をて持ってきて記事を読んだり、クイズをしたり、クロスワードをしたりしているから楽しいのよね。こういう新聞はすぐ読まなくてもいいものでしょう。だから寂しいことはないのよ。」
「これから長期滞在をされる方にアドバイスをお願いします。」
ご主人:「その土地に早く馴染むこと。気象、自然、住民に馴染むこと。これはできない人が多いと思いますよ。日本をそのまま引きずって来る人は、駄目ですね。それから、ちゃんと社会常識、国際常識をわきまえてくることですかね。歩き方、声の出し方、タバコの吸い方、マナー。。あちらから声をかけてきたら、こちらも “Hi !”と声をかけれる友好的な気持ちを大事にしないといけませんね。」
「今日はありがとうございました。来年またお会いできるのを楽しみにしています!」


